早産で生まれた赤ちゃんがNICUに入院すると、
ママは「何もしてあげられない…」という気持ちになりがちです。
でも実は、保育器の中に“ママのにおいがついたガーゼ”を入れてあげるという、
大事なサポートができることをご存じですか?
これは、
- ママの常在菌が赤ちゃんの皮膚につくことで免疫の成長を助ける
- ママのにおいで赤ちゃんが安心できる
といった効果があると言われています。
この記事では、
なぜ保育器にガーゼを入れるのか? その意味と効果について。
実際に私が行った方法や、NICUでの長女「のん」の様子について詳しくお話しします。
この記事は、NICUで赤ちゃんにしてあげられる「ママ・パパができること」シリーズのひとつです。
ほかにも、以下のような体験談を書いています。
NICUでの赤ちゃんとの関わりかたがよりイメージしやすくなるはずです。
長女の呼び名について
これからNICUでの成長記録を書いていくにあたり、
毎回「長女」と呼ぶよりも、読んでくださる方に親しみをもってほしいと思い、
娘のニックネームを “のん” とすることにしました。
どうぞよろしくお願いします。
赤ちゃんのそばにいられないNICUの現実
早産で出産すると、赤ちゃんはNICUに入院して治療を受けることが多く、面会時間以外は会うことができません。
・抱っこもできない
・授乳もできない
・おむつ替えもできない
そんな環境で、母親は「赤ちゃんに何もしてあげられない」と感じがちです。
私も、病棟で“赤ちゃんのコットを押しているお母さん”を見るのがつらく、うつむいて歩いていました。
助産師さんに教えてもらった「ママのにおいのついたガーゼ」
病室に見回りにきた助産師さんが

ガーゼを胸元にいれておいて、
ママのにおいをつけたガーゼをNICUに届けよう!
そう言ってくれました。

ん? どういうこと?
最初は言われた意味が理解できませんでした。
なぜ保育器の中にガーゼをいれるの?(免疫力UP×安心感)
母親の胸元に入れて、肌に触れさせたガーゼハンカチを保育器に入れて
赤ちゃんにかけてあげたり、そばに置いておくと
母親の常在菌が赤ちゃんの皮膚について免疫力の向上につながるとのこと。
- 健康な人の体に日常的に存在する微生物(細菌)。
- 腸内や皮膚など体の様々な部位に生息している。
- 病原菌の侵入を防ぐ、バリア機能や免疫力アップの役割がある。
また、ガーゼからママのにおいがすると赤ちゃんが安心するそうです。
搾乳した時にでた母乳が付いたガーゼも、おっぱいのにおいがして安心につながるそうです。
- 生まれたばかりで無菌状態の赤ちゃんに母親の常在菌を付けて免疫力を高める。
- 母親のにおい、母乳のにおいで赤ちゃんが安心できる。
私にできることがあった!

のんのためにできることがあった!
とてもうれしい気持ちになりました。
さっそくその日から胸元にガーゼをいれておいて、面会時のたびにNICUへ届けました。
- 胸元に入れていたガーゼを渡す。
- 保育器に入っていたガーゼを持ち帰り洗う。
毎日繰り返しました。
頭に置いてあるのが、私のにおいのついたガーゼです↓

保育器から持ち帰ったガーゼはのんのにおいがついているような気がして、
洗うのがもったいない気分になりました。
「ガーゼを届ける」小さなことですが、ママとして赤ちゃんのためにできる「確かなサポート」がある。
それだけで心が少し軽くなったのを覚えています。
おむつを替えたり、抱っこができるのはまだ先ですが、「今の自分」にもできることがあります。
焦らずに、ゆっくり進みましょう。
NICUでの赤ちゃんとの関わり方をもっと読みたい方へ
NICUに入院している赤ちゃんを前に、 「親として何ができるんだろう…?」と悩むママ・パパは本当に多いです。
今回紹介した“ママのにおいのガーゼ”以外にも、 赤ちゃんの安心につながる関わり方があります。
あなたと赤ちゃんのNICUでの時間が、少しでも安心につながりますように。



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